肉村

肉村 in the House

京都市バス≦The Bus<<<<<<韓国のタクシー

Lay low, lay low, lay low. Baby, keep it lowkey.

Marineです。

 

6月は上半期の終わりかつ「プライドマンス」ということで良い機会かと思い、6月の最後に一本ブログを書こうと思っていたんですが、様々な不測の事態に対応を迫られてしまい、青写真を描いただけの状態で6月を終わらせてしまいました。

 

2023年の「プライドマンス」も終わりましたね。(まあここからも私のは続くんですが)今年も去年と特に変わった景色は見られず、いちクィアとして胸が痛めつけられるニュースが心なしか多かったような気がします。そんな私はと言いますと、最近は京都に2週間滞在していたりしました。

 

特に何をしに行ったというわけではないのですが、京都でのんびりとした時間を過ごすのは初めてだったので、見知らぬ土地で1人でうろうろする事の楽しさを噛み締めました。平日の朝から閑散とした街に出て、韓国語と英語が飛び交う異空間のような商店街を抜けてセレクトショップへ行ったり。何故か京都のMoMAショップでレインボーフラッグのピンバッジを買ったり。お目当てのすき焼き屋さんに入るため、気合を入れて開店と同時くらいに店前に行ったら店先にいた番台のおじさんが寝ていたので向かいの古着屋の中から様子を伺ったりしていた時間が楽しかったです。

 

京都滞在中は、気付けば一日26000歩くらい歩いていたのが何よりもの驚きでした。勿論疲れは溜まっていきますが、実際に歩いている時は「あたしって、無限に歩けるん…じゃない!?」とスター状態に突入できる街、それが京都の印象でした。歩いていて非常に楽しい場所。次回の京都旅行の時にも反芻したいので、以下に京都をぶらぶらしていて印象深かった点を挙げます。

 

道がまっすぐすぎる

道がまっすぐすぎる。いや、本当に、道がまっすぐすぎる。

まず最初に大阪の伊丹空港に着いてから、電車を乗り継いで烏丸御池まで行ったのですが、駅から出た瞬間にちょっと、あまりに道がまっすぐすぎて1人で笑ってしまったのを覚えています。初日は駅の出口から大通りに沿って歩きながらお目当てのお店を目指したのですが、一個角を曲がるまで「私って国立(東京の)に来たのかな?ここって大学通りじゃない?」と1人でツボっていました。

私が京都に行ったのが梅雨入り直前(a.k.a. 台風接近間近)の時期だったので、天気は良いものの、とにかく日差しが避けられない。KYOTOGRAPHIEをニアミスで逃してしまった為、アトリエを梯子する為に炎天下の中を歩き回ることはなかったのですが、八竹庵の周りをあてもなくぶらぶらするのにも日光が眩しくて眩しくてしょうがなかったです。バイオハザード5の神殿を思い出して1人でずっと笑っていました。あたしがクリスだよ。

バイオハザード5の神殿の光攻撃

道が平坦すぎる

京都が人を無限に歩かせる理由のうちの一つが、「道が平坦である」ことだと思います。京都に行く前は2週間ほど韓国にいたので、余計道の平坦さが際立って感じられたのもあると思いますが、とにかく歩くのも楽ですし、滞在中街を爆速で駆け抜けるチャリに何度轢かれかけたか分かりません。

途中で京都在住の友人(学生)と合流する予定だったので、その時にでも爆速チャリの話をしてやろうと思っていました。しかし、まずその友人が爆速チャリで登場したので、数ヶ月ぶりの会話が「お前もか!!!!!!!!!!!!」「え?」になってしまいました。友人によると、「京都はチャリ。あとバスを制するものは、京都を制する。」だそうです。この友人の家に居候している時、何となく「からしそばは…お好きですか?(バスケットはお好きですか?)」と聞いたら、「からしそばって何?」と言い出したので、急いで友人の初からしそば体験に付き合ったりしました。最早私が観光中なのか、友人が観光中なのか分かりませんでした。

 

京都市役所の建築の良さ

あまりに京都市役所の建物が好きだったので眺めていたら友人との待ち合わせに遅刻しましたが、友人はバスが遅延していたのでお互いトントンでした。京都のバスは基本時間通りに来ません。

ベスト建築は京都市京セラ美術館でしたが、ここはずっと憧れだったので、見れて良かったという感想に尽きます。運よくマリー・ローランサンの展示も見れたので、本当に満足でした。クィアネスを全面に押し出した絵画の空間と、その画家が生きていた時間、歴史を感じる事が出来てとても楽しかったです。

 

バスの運転が荒すぎる

前述の通り、京都在住の友人から「バスを制するものは、京都を制する。」とのお言葉を頂いたので、滞在2日目からバスを利用してみたのですが、これが人生の転機になるとは思いませんでした。

急発進、急停車は当たり前。まっすぐな道で最大限スピードを出せるゲームをしているのかな?もしかして、運転手さんはこのバスを最後に退勤されるんでしょうか?社内で最もスピードを出した人に送られる賞とかがあるんですかね?と言いたくなるほどの運転の荒さで、驚きを通り越して笑いが止まりませんでした。晴れの日も雨の日も変わらず運転が荒いんですよ。展示会でお邪魔したギャラリーの方にも「アメリカのThe Busを想起させる程のスピードの出し方と時間のルーズさで新鮮に驚いてしまうんです。」と熱弁してしまったのですが、めちゃくちゃ笑ってました。定番ネタなのでしょうか。「アメリカのThe Busと互角、韓国のタクシー以下かなあ」と思いながら、乗ってる間はずっと笑っていました。

 

それから京都みなみ会館で「眠る虫」と「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」を観ました。どちらも観るのは2回目でした。受付のお姉さんがRina SawayamaのTシャツを着ていたので黙っていられず「あたし、真田広之も好きなんですけど...」と声をかけたり、「とっておきの映画あります」と書いてある表に出ていた立て看板が愛おしく、映画を選んでいる人たちの考えが伝わってくる場所があるものだなあと思ったり。平日の昼ということもあって、シアターには私1人だけだったけれど、この2本を観るのに最高の空間だった様に思います。映画と場所を結びつけるのも楽しいかも。これからは旅行先で積極的に映画を観ようと決めました。

 

「眠る虫」を2020年の夏に観てから、自分で街の雑踏を録音するようになったんですが、京都にいた時もそれに倣って色々と録音していたんです。喫茶店で雨宿りをしている時にトタンっぽい屋根で跳ね返る雨の音が綺麗だったのと、その時私は東京でシャネルのショーに出ている清水尋也とパクソジュンの事が頭から離れず気が気でなかったので、録音しながらクリームソーダ片手にぼーっとしていました。そろそろ、と思ってお手洗いに立っている間も録音を回していたのですが、帰ってきたら隣の人たちが「自分は多分人を好きにならないんだろうな、自分を偽っていたんだと思う。Aロマってやつ?この前気づいてさあ」という話をしていて。急いで録音を切ってクリームソーダの残りを啜りつつ涙を堪えましたが、自分は来るべき時に来るべき所に来たなあという気持ちになって嬉しかったです。このブログを書き終わったら音声のデータを消すので、ここに文字で残しておこうかなと思います。

 

京都は面白い街です。また来る時も1人で来ると思います。

実は今回の京都旅行は、台風接近により予約していた新幹線の運行が中止になり、私(秋葉原のMOGRAで開催されたLiar LiarでTL DIVAsと踊りたいのでどうしても東京に行きたい)は前述した友人(宝塚の好きな組の公演のS席を当てたのでどうしても東京に行きたい)と一緒に6時間京都駅に立ち往生した後、魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーを5本購入し、その後新幹線車内で5時間スタンディングした後、無事TL DIVAsに「ブラッシュアップライフの塚地」として拍手で迎えられ、2時間クラブで踊り、TL DIVAsとすぱじろうでパスタを食べて、解散する、というMerry Bad Endを迎える訳ですが、その話は口頭でしたいのでここでは割愛します。ではまた、会える時までお元気で。

 

P.S.

今は1人でハワイにいるのですが、バイト先の近くにつんく♂とか来て楽しかったです。